≪緊急≫新型コロナウイルス感染症と管理下の災害について 2020.4.6時点
みなさん、こんにちは。
災害共済給付制度では新型コロナウイルスのような感染症に罹患した場合、果たして給付の対象になるのでしょうか。
おそらく制度の運営母体である独立行政法人日本スポーツ振興センターから保護者向けにはまだ公式な発表はないのではないでしょうか。
この記事を書いている令和２年４月６日時点では確認できません。
今後、正式に発表があれば、私の書くこの記事ではなく、公式発表に従ってください。
さて、現時点で考えうる災害共済給付と学校の管理下におけるでの感染拡大について私見を述べます。
災害共済給付上の現行のウイルス感染症の給付の取り扱いは、
「ウイルス性感染症は、その因果関係の立証に難しい面があるので、給付の対象となるものが少ないが、例えば、看護実習において感染したとされるウイルス性肝炎などの場合は、現実に患者の看護に当たり、発病の原因としてその患者からの感染以外あり得ないと認められるものは給付の対象とする。」
（出展：災害共済給付関係法令集 令和元年度版）
とされており、なお書きとして
「なお、誤って、患者に使用した注射針により負傷し、その傷口から感染した場合は、負傷に起因する疾病（省令第２２条第８号）として従前から給付の対象としているところである」
とされています。
ここから読み取れることは、
・児童生徒がウイルス感染症に感染したとしても、その原因がどこにあるのか因果関係の立証が難しい（学校の内外いずれでもらったウイルスかわからない）ので、給付の対象となるものは少ない。
・給付対象の現実的な基準としては「その患者からの感染以外あり得ないと認められるもの（感染経路が明確なものであって、それが学校の管理下であるもの）」を給付の対象とする。
というものです。
ですから今現在世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスのようにどこにウイルスを持っている人がいるかわからず、さらに児童生徒たちがどこで感染したかもわからない状態では現行の運用では学校の管理下の災害として取り扱うのは難しいように思います。
ただ、これはあくまで私の「私見」ですし、独立行政法人日本スポーツ振興センターの取り扱いは異なるかも知れません。未曾有の事態ですから特例があるかも知れませんし、今後取り扱いが変わるかも知れません。
こんなあやふやな状態ではありますが、記事にしておく必要があると思いましたので執筆いたしました。
もし、
「ご自身のお子さんが学校に登校を再開してから新型コロナウイルスに感染したら・・・？」
と考えたときに医療費の心配があるようでしたら通われている学校に確認をしてみてください。
もちろん医療費の問題よりも病院のキャパの問題や、感染後の生死の問題の方がはるかに大きいのですが、子ども医療助成が使えない年齢のお子さんにとっては入院となると医療費の問題も大きくなるでしょう。
教育委員会など学校の設置者では、休校の延長や学校の再開を決めるに当たっては必ず独立行政法人日本スポーツ振興センターに確認をしておきましょう。
「給付をあてにして保護者に説明をしていたのに給付の対象にならなかった・・・。」
なんて事のないようにしてください。
