子どもがけがをしたら02
今回はお子さんがけがをしたときに病院で証明いただく医療等の状況について詳しく説明をしていきたいと思います。
お願いする立場の親御さん、証明くださる医療機関、双方にぜひ見ていただけたらと思います。
学校や保育園から渡される医療機関の証明書類にはいくつか種類があります。
独立行政法人日本スポーツ振興センターの様式ダウンロードのページに全てが掲載されています。
医療費の請求に使用する証明用紙だけでも一覧にすると以下のとおりとなります。
医療等の状況(別紙3(1))
医療等の状況(別紙3(2)(ア))(入院分)
医療等の状況(別紙3(2)(イ))(入院外分)
医療等の状況(別紙3(2)(ウ))(歯科分))
医療等の状況(別紙3(3))(柔道整復師)
医療等の状況(別紙3(4))(はり師・きゅう師用)
訪問看護明細書(別紙3(5))
治療用装具・生血明細書(別紙3(6))
調剤報酬明細書(別紙3(7))
今回は医療費の請求に係る部分のうち、一番良く使用するもの、病院やクリニックで医師にて保険証を提示して診療を受けた場合に使用するものについて説明をします。
医療等の状況(別紙3(1)) ←今回はここだけ
医療等の状況(別紙3(2)(ア))(入院分)
医療等の状況(別紙3(2)(イ))(入院外分)
医療等の状況(別紙3(2)(ウ))(歯科分))
医療等の状況(別紙3(3))(柔道整復師)
医療等の状況(別紙3(4))(はり師・きゅう師用)
訪問看護明細書(別紙3(5))
治療用装具・生血明細書(別紙3(6))
調剤報酬明細書(別紙3(7))
本来この用紙は医療機関で証明を頂くものですが、①の部分については事前に学校で記入をしておきましょう。ここに記入頂いてからコピーをとるようにすると学校での手間が省けてよろしいかと思います。
②以降は医療機関での証明となります。
②は療養年月を記入する欄になります。②はうっかり記入もれがあったり、1~2月頃は前年の年を書いてしまったりとすることがある欄ですので医療機関の皆様には御留意いただきたいところです。
保護者(親御さま)の方は、学校に提出する前に、医療機関から受領した時点で記入漏れや間違いがないか一度確認をしていただくと良いかも知れません。
続いて③です。
ここにはけがをした子どもの基本情報を記入いただきます。
お名前、男女の別、生年月日ですね。
基本的に健康保険証からの転機でよいでしょう。
親御さんにはぜひ間違いがないか確認をお願いしたいところです。
「太郎」と「太朗」、「里奈」と「理奈」、「彩」と「菜」などお名前に関する間違い、男女の違い、生年月日の違いなどが多いようです。
最終的な給付の可否は書類での審査になりますからこんなつまらないところでひっかかったりして訂正する為に給付までに時間を要することもあるようです。
④についてはこの証明用紙の最も肝となる部分です。どのような検査・診療をしたのか、医師の判断としてどのような診断が出たのかなど証明されます。
ここには学校の管理下の災害に関する傷病名のみ証明をしていただくことになっています。
たとえば前歯をけがしたときについでに奥歯の虫歯を治療したとしても請求できるのは前歯の治療分だけですから前歯の部位、傷病名だけ証明を頂くことになります。
続いて⑤についてです。
ここには転機が証明されます。
「治ゆ」であった場合、原則として診療は終了です。これ以降はもう医療費が発生しない、診療行為はないものと解されます。ですからこのおけがに対する治療もこの治ゆ証明が出た時点で終了となります。
「死亡」はそのままですね。診療の甲斐なくお亡くなりになってしまった場合にのみ丸が付されます。
最後に「中止」ですが、意味合いとしては、とりあえずこれ以上積極的な治療を要さないと判断されたような場合に使います。
「とりあえず次回の診療について予約は必要ありませんが、具合が悪いようでしたらまた診せてください」
なんてときに使用します。
また、別の医療機関に転院になった場合にもこの中止に丸がつきます。
「確実に治ゆとはいえないけれど様子をみましょう」であったり、「別の医療機関に転院するのでこの病院での治療はここでおしまい」といった場合に使います。
また、3つどれにも丸がつかないこともあります。実はこれが一番多かったりします。
それは医療機関としてはまだ継続治療をするよという意思表示になります。
「治ゆ」でも「死亡」でも「中止」でもないということは「継続」となるわけですね。
翌月、あるいはそれ以降にまた受診してくださいなんていう場合には転機欄は無記入になります。
さて、今回は医療等の状況(3)1病院用の上半分について説明をしました。
分かりにくい、追加で説明が欲しいなどありましたらお問い合わせから御連絡いただけたら可能な限り対応したいと思います。
それでは相当長文になってしまいましたので、続きはまた次回にします。
≪参考≫
こどもがけがをしたら01
こどもがけがをしたら03