課税状況が分からない場合
≪ここのページではフローチャート式に高額療養状況の届の作成方法をお知らせしています。
検索エンジンやリンクなどで最初にこのページにたどり着いた方は、高額療養状況の届の記入方法から開始してください。≫
ここにいるあなたは、単位療養額で7,000点(70,000円)以上の医療費が発生してますが、被保険者の課税の有無が分からない方ですね。
「課税って何のこと?」
と実感がない方ではないかと思います。
お間違いないでしょうか。間違いがあるようでしたら高額療養状況の届の記入方法からやり直してください。
ここでいう課税の有無とは、
「前に所得税を払ったことがある」
「(買い物をしたときに)消費税を払っている」
「自動車税を払っている」
「相続税を支払った」
などではなく、7,000点(70,000円)の療養が発生した年月に市町村に住民税を支払う義務があったかどうかです。所得の状況や扶養家族の数などにより課税状況は変わります。
今回の例でいえば、山田太郎さんは平成30年7月に7,000点を超える療養があったようですので、山田太郎さんが使用する保険証の被保険者が平成30年7月現在に市町村民税を支払う義務があったかどうかということになります。
住民税の課税の有無は前年の所得状況によって決まります。
所得がそれなりにあった方は課税されます。所得が基準より少なかったり扶養家族の数が多かったりすると課税が免除され非課税となる場合があります。
所得が安定しない、あるいは転職したり無職期間があって課税状況が分からない場合には、市区町村役場に行って「所得課税証明書」を発行してもらいましょう。
これをみれば自分が住民税が課税されているか、されていないかを判断することができます。
ここで重要なことがあります。
一般的には「年度」というと毎年4月から翌年の3月までを指しますが、住民税の課税における年度は、8月~翌7月までを年度とします。
どういうことかというと、たとえば通常平成29年度といえば、
「平成29年4月から平成30年3月まで」
を指しますが、住民税の課税年度では平成29年度といえば
「平成29年8月~平成30年7月まで」
をいいます。
ですから平成30年7月の課税状況は、平成29年度の所得課税証明書を確認する必要があるのです。
平成30年7月に7,000点を超えた場合は、お住まいの市町村役場に行って、
「平成29年度の所得課税証明書をください」
と話しましょう。ちなみに平成29年度の課税状況は平成28年の所得状況等によって決まりますので、平成29年度の所得課税証明書には平成28年中(平成28年1月~12月まで)の所得の状況が証明されています。
ややこしいですね。
課税の有無やその金額を決めるのに慎重な判断が必要ですから時間が掛かるのでしょうね。
でもここはぜひ正確に課税状況を把握しておきましょう。
年度が異なると給付金の額に影響がでますから注意が必要です。
分かりやすいようにこれから手続きをするであろう数年分について具体的に説明をしておきます。
ややこしくして分かりにくい方は以下から判断してください。
・7,000点を超える療養がH28.8~H29.7月までにあった場合
→平成28年度の所得課税証明書【平成27年度の所得が記載】されているもので判断します。
・7,000点を超える療養がH29.8~H30.7月までにあった場合
→平成29年度の所得課税証明書【平成28年度の所得が記載】されているもので判断します。
・7,000点を超える療養がH30.8~H31.7月までにあった場合
→平成30年度の所得課税証明書【平成29年度の所得が記載】されているもので判断します。
・7,000点を超える療養がH31.8~H32.7月までにあった場合
→平成31年度の所得課税証明書【平成30年度の所得が記載】されているもので判断します。
※平成31年度以降の元号が執筆時点では不明ですので、便宜上「平成」と記載してありますが、更新時に訂正を致します。
所得課税証明書を確認することで課税の有無が確認できたかと思いますので、次のフローチャートに進んでください。